2013年3月24日日曜日

#17 Goteborg(2)

引き続きヨーテボリ映画祭の報告です。本映画祭では何百本の作品の上映は勿論のこと北欧含む世界中の映画業界交流の機会も至るところに設けられていました。この写真はNordic Film Marketと呼ばれる北欧映画業界のパーティの様子です。テーブルに並べられたワインがあっという間になくなったのは言うまでもありません。とにかく色々な職種の方との会話を楽しめました。
次の日の朝はオールドシティを軽く散歩しながら会場へと向かいました。とにかくこの日は気持ちの良い天気でした。ワゴンの魚屋はデンマークでもよく見られる光景です。
天気とは言ってもさすがヨーテボリ、川には氷が張っています。
橋を渡って会場のある中心部に近いところを目指します。途中で花屋と雑貨屋がミックスしたお店を見つけたので、中をちらっと見てみました。
鏡の奥に見えるのは一見トリックアートかと思いますが、広大な倉庫が奥に広がっています。倉庫の先端だけリノベーションしているという、とてもユニークな配置の店でした。
地下もあるみたいなので、入ってみました。
そこにはなんとカフェが存在していました。コーヒー豆ががっつりと積んであります。かなり広い店で奥はまた違う雰囲気でした。
映画祭の時に悩むのは観たい作品が被ってしまった時です。この日は『ガンモ』や『ミスターロンリー』等で有名なハーモニー・コリンの新作『Spring Breakers』とフィンランドの監督アク・ロウヒミエスの新作『8-Ball』の時間が重なってしまいました。
未だに『Spring Breakes』は鑑賞出来ておりませんが、どちらも優れた作品だろうと思います。結果選んだ『8-Ball』はバイオレンスな描写が目立つ作品ではありますが、刑務所帰りの元夫から子供を守ろうとするヒロインの心の葛藤を見事に捉えていました。夫も夫で今時の映画では稀に見る悪党ぶりで、この二人の追いかけっこにはハラハラさせられます。
この映画がヨーテボリの映画納めでした。ここから次はベルリンへ向かいます。その距離なんと鉄道で12時間。途中は船にも乗りました。長い旅路です。






2013年3月7日木曜日

#16 Goteborg(1)

着いた時間は夜でしたが、バーへ繰り出しました。いわゆる90sのUKロックがかかるようなイングリッシュ・パブで店の中は地元の若者で賑わっています。スウェーデンでよく飲んだビールはFALCONという銘柄でした。いわゆるチープなビールです。その日はぐっすり眠りました。


次の日の朝には映画祭に備えしっかり栄養をつけようと思い、「Egg & Milk」という朝ごはん兼ブランチの店に入りました。開店時間は7時から15時とまさに朝のシフトです。
50sダイナー風の内装は自分好みです。オムレツとヨーグルトとベーグル、更にオレンジジュースとコーヒーというこれぞ朝ごはんというメニューを平らげ映画祭へ向かいました。


会場への道の途中には昨日のパブにも近いオールドタウンと呼ばれる旧市街があります。
2月上旬のヨーテボリは確かに寒かったですが、散歩するには気持ちの良い街でもありました。寒さはフィンランドで鍛えられた気がします。あと大事なことはたくさん食べることだと実感しています。食べて蓄える、とてもシンプルですが。
この日は私にとっての映画祭初日だったわけで、映画業界向けの登録をしに行きます。レセプションやラウンジ、ビデオライブラリーはこの建物の中にあります。格式のある劇場の為、少し緊張しつつ中に入りました。
ヨーテボリ映画祭は街全体を使って催されます。このStora Teaternも一つの会場です。今回は全ての会場は回りきれませんでしたが、この映画祭では色々な劇場を回るというのも
一つの魅力だと思います。この日はStora Teatrenで一つ注目している作品があった為、上映時間までビデオライブラリーに籠りました。その作品というのがこちらです。



「Final Cut :Ladies And Gentlemen」この作品は過去の作品のコラージュで出来ています。ホームページでは100パーセントリサイクル映画などと紹介されていて、まずアイデアがユニークです。90分ほどの映画でしたが、ほとんど飽きることなく過去の傑作のコラージュを楽しむことが出来ました。会場では笑いが絶えず、笑いのツボが人それぞれでその様子を見るのも含め映画好きにはたまらない経験でした。監督はPálfi György(パールフィ・ジョルジュ)、ハンガリーの監督です。彼の過去の作品で多くの人に知られているのは「タクシデルミア〜ある剥製師の遺言〜」があり、日本でも公開されています。ヨーテボリ映画祭初日はとても良い出だしでした。